FCバルセロナユースのホペイロさんとの出逢い、学んだこと
先週のサラゴサ戦を終えてリーグ(DIVISIO HONOR JUVENIL)は前半が終了し、今日から後半に入ります。
今日は開幕戦の相手だった、FCバルセロナユースAをホームに迎えての一戦でした。
今シーズンの2戦目、結果は1対4で大敗してしまいました。。
気持ちを切り替えて来週の試合に臨みたいと思います。
今回の試合では、ホペイロのわたしとして1つ収穫がありました。
それはFCバルセロナユースチームのホペイロさんとの出逢いです。
FCバルセロナユースのホペイロさんとの出逢い
対戦相手として迎えたFCバルセロナ
相手チームのロッカールームの前には2人の男性が立っていました。
目が合ったので「Hola!(オラ!)」と挨拶し、わたしはそのまま通りすぎました。
そのあともう一度通りかかったときに1人のおじちゃんに呼ばれました。
するとおもむろにポケットから小さなポーチを取り出し、、、FCバルセロナのエンブレムのバッジをくれました。
なんだか歴史を感じます。
なぜかわたしのチームジャージにFCバルセロナのバッジをつけてくれ、「これでよし!」と。
突然の出来事に驚くのはもちろんのこと、対戦相手のチームスタッフにそんなことしていいのか?と疑問でした。笑
とりあえず対戦相手へのリスペクトだと捉え、「ありがとう!」と言ってその場を後に。
その場面を見ていたグラウンド管理のおっちゃんからは、
潜入スパイだったのか!
とからかわれました。笑
おじちゃんに声をかけられ、一緒にボールの空気入れをすることに
その後ボールの空気入れをしていたら、先ほどのおじちゃんがまたもややって来ました。
12に合わせるんだよ!
おそらく空気圧のことを言ってるんだろうな〜と思いましたが、残念なことにうちのチームには測定計がありません。(前はあったのですが、わたしが日本に一時帰国している間に誰かが失くしてしまい。切実にほしい。)
そこからは感覚で空気を入れてきました。笑
それを伝えるとおじちゃんの持っていた測定計を使って、空気入れを手伝ってくれました。
FCバルセロナユースのホペイロさんと知り合いに
よくよく聞いてみると、その方はFCバルセロナに45年も務めている大ベテランのホペイロさんでした。
お名前はJuan(フアン)。
(スペインにはJuanという名前の方が多すぎて、もう全く差別化できません。)
わたしもホペイロだということを伝えると、めっちゃ驚いていました。
(それもそのはず、スペインのホペイロさんの9割は60歳以上のおじちゃん。)
わたしの名前も覚えてもらい、Mayuと呼んでくれるようになりました。
まさかこんなかたちで知り合いになれるとは思いもせず。
空気の入れ方をはじめ、ボールの空気穴と針の部分に油をつけると良い等、色々と教えてくれました。
やっぱりレベルの高いチームになると徹底されているんだなと学び、貴重な経験になりました。
試合後になぜかプレゼントをもらう
試合が終わったあと選手らが着替えている最中、またもFCバルセロナのホペイロさんに「Mayu!」と呼ばれました。
行ってみると、何やら黒い布を渡され。
広げてみるとナイキのタオルでした。
わたしが薄着だったのを見てか「これを巻いとけ!」と。笑
後ろで見ていたチーム関係者から「もらっとき!」と言われたのでいただきました。
そして帰り際にも挨拶してくれ、帰っていきました。
小さな一歩の積み重ねが、やがて大きな夢へとつながる
1年前にあてもない状態で単身スペインにやってきたわたし。
まさか1年後にFCバルセロナの方と知り合いになれるとは思いもしませんでした。
こうして振り返ってみると、
スペインに渡ってみたから、サッカーチームに飛び込んでみることができた。
↓
チームに飛び込んでみたから、話をする機会を得られた。
↓
熱意をもってチームの力になりたいことを伝えたから、活動することを認めてもらえた。
↓
チームで活動していたから、チーム関係者の方と仲良くなれた。
↓
チーム関係者の方と仲良くなれたから、チームのサマーキャンプに声をかけてもらえた。
↓
サマーキャンプに帯同したから、ユースチームのスタッフと出逢えた。
↓
ユースチームのスタッフと知り合えたから、チーム加入の声をかけてもらえた。
↓
ユースチームのホペイロとして活動していたから、FCバルセロナのホペイロさんと出逢えた。
その他にももちろん、チームのみんなが温かい人たちばかりであったことや、認めてもらえチームに帯同させてもらえたことなど色々な要因があったおかげだと思っています。
全てのはじまりは、まず行動して、飛び込んでみたこと。
それがなければ何も始まりませんでした。
コツコツと小さな一歩を積み重ねていくことで、自分の大きな夢へと近づいている実感がします。
まだ出逢っただけなので、何か夢が叶ったとか実現されたとかいう訳ではありません。
ただこの出来事をもって感じたことは、着実に夢へ近づいているということ。
まだまだ諦めるには早いと思わせてくれました。
人は往々にして「こんな1つの行動で何か変わるわけでもない」と思いがちです。
しかしこの行動が何か大きなきっかけになることも十分にありえます。
改めてそう思わされた1日でした。
Muchas gracias por leer♡
日本にいた頃の生活とスペインでの生活を比べて思うこと
こんにちは、友人の結婚報告に心が湧いているMayuです。
嬉しい報告を聞くと、心に張りがうまれる気がします。
来年日本に帰るのは冠婚葬祭次第かな〜と思っていたのですが、意外と早く帰らなきゃいけなくなりそうです。
シーズン終わってすぐ帰られるよう、いまから準備しておく!よし!
てことで最近、日本にいる友だちと話していて、日本にいた頃の生活を思い出すことがあります。
大学を卒業して、運よく大企業に入社したわたし。同期は700人弱。
同期や会社の先輩にも恵まれて、本当にありがたい環境でした。
残業で帰りが遅くなっても、周りの方々が気づかってくれて。ときには仕事を早く終わらせて、今日は飲みに行こうなんて事もしばしば。
お給料もしっかりともらえて、申し分のない生活だったと思います。
大事な友人らも近くにいて、家族も逢おうと思えば逢える距離にいました。
そんな生活を全て投げうって、決断したスペインでの生活。
あてもなく、どうなるかもわからなく、とりあえず渡西してみようという考えでした。信じられるのは自分だけ、という状態。
率直に夢に向かって。修行のため。
こうして1年経った今、つくづく生きていられてよかったと思います。
ただ今もなお先の見えない世界で戦っています。
今月はどうやって生きていこう、と考える日々。
今を生きることに必死とはこういうことなんだな、と思わされます。
それとともに周りの人々に生かされていることに感謝する気持ち。
来年はいったいどこで何をしているんだろうか。
スペイン生活を続けられているんだろうか。
なんの約束もない未来に向かって、ひたすら走っているだけ。
正直なところ、精神的に結構きます。
もちろん自分で選んだ道だからしょうがない、と言われてしまえばそれまでですが。
それでもやはり、生きていくことへの不安を毎日抱えながら暮らすのは、あまり良いものではありません。
ただ不思議なことに、この辛い生活を抜け出して、日本にいた頃の生活に戻りたいかと言われると、違うんです。
色々な安心を手にしていた日本での生活に戻りたいとは、なぜか思えない。
今の生活が辛いものっていうのはわかっているにもかかわらず。
おそらくそれは、スペインでお金に代えられない喜びを知ったからだと思います。
じぶんのやりたい事に向かって突き進み、少しずつ何かを達成していく喜び。
スペイン語が全く喋れない中で、なんとか伝えて心を通わせられたこと。
スペイン人が話していることを徐々に理解できるようになってきたこと。
チームに入れてもらい、スタッフとして名前を刻んでもらったこと。
重要なチームを任せてもらえるようになったこと。
チームのみんなと勝利の喜びを味わったこと。
書き出すとキリがありませんが、心に響くことばかりでした。
今わたしが辛い生活を頑張れているのも、これらの体験があったからこそと言えます。
全てが悪い方向に進んでしまっていたら、わたしは早々に日本へ帰っていたかもしれません。
そう考えると、辛い生活ではありながらも本当に恵まれた環境にいます。
見方によれば幸せな生活を送れているのかもしれません。
だからこそお世話になった大切な方々に少しでも早く恩返しをしたい!
もっと早く成長して、一人前になりたい!
これらの気持ちが励みになっています。
途中で終わらせるわけにはいかないんです。
何年後かにこの記事を振り返って読んでみて、「あのとき頑張ってよかったね」と自分に言い聞かせられるときが来ることを祈っています。
まだまだやれることはたくさんある!
一度きりの人生、後悔ないくらい全力で突き進んでいこう!
Muchas gracias por leer♡
サッカーに大切なものは技術だけでなく優れたメンタルも必要
こんにちは、今日はストライキで練習が休みになったMayuです。
以前にバルセロナでゼネラルストライキがあったときでも、変わらずサッカーをするチームだったので今日はびっくり!
最近は急に冬が進み、体調もあまり良くなかったので、ひさしぶりにゆっくり休もうと思います。
さて先週の日曜日はユースチームがアウェーでC.F. DAMMと対戦しました。
前半早々に2点入れられてしまい苦しい状況でしたが、前半のうちに1点を返し、後半終了間際に同点ゴールが決まり、2−2で引き分けでした。
なんとか負け試合にならず、勝ち点1をもぎ取れてよかった。
その試合中、わたしが感じたことは「サッカーに大切なものは技術面や戦術面だけでなく、優れたメンタリティが大事だ」ということです。
ついついプレーの内容にばかり目がいってしまいますが、その裏には強いメンタリティの重要性が秘められています。
先週末の試合で起こったこと
1トップの選手にボールが入っても、相手DFとの小競り合いですぐに倒れてしまうファールを要求するばかり。
たしかにそれでファールをもらえれば得点につながるFKが得られるかもしれません。
しかし何度も倒れていては、そもそものプレーの流れでの得点チャンスを逃してしまう。
まして審判の立場からすると、何度も倒れてファールを要求されると「この選手は軽い接触でもすぐにファールをアピールしてくる選手だ」というイメージがついてしまい、簡単には笛を吹かないようになってしまう。。
そしてファールをとってもらえなかった選手は腹を立て、失ったボールも追いかけない。集中力も途切れてしまう。ひどい場合はシュミレーションで逆にファールもしくはレッドカードが出てしまう。。
悪循環になるのは一目瞭然です。
他にも普段は安定感のあるプレーをする選手が、試合ではパスをするたびに相手をひっかけてしまいボールをとられてしまう。
すぐにカッとなる選手はボールをとられるたびに相手へ強いプレッシャーをかけてしまい、イエローカードをもらう。イエローカードが積み重なってしまい、次節の試合は出場停止になってしまう。
これらの出来事が試合で見られました。
何が原因でこうなってしまうのか?
サッカーではもちろん個人の技術やチームの戦術が大事になってきます。
しかしそれらが万全に発揮されるかどうかは、個々人のメンタルに左右されてしまうのです。
・いつも練習では出来ているプレーが試合では出来ない
・試合で変に力が入ってしまい、パスが大きくなってしまう
・集中力が足りずセカンドボールを拾うことできない
・相手選手への怒りで不要なファールをもらってしまう
……等
これらは日々の練習がどう、試合での戦術がどうというわけではなく、個人のメンタルによるものなのです。
これらの問題を解決するには…
・いつも練習では出来ているプレーが試合では出来ない
・試合で変に力が入ってしまい、パスが大きくなってしまう
→試合だからと緊張せず、程よく力を抜いて落ち着いてプレーする
・集中力が足りずセカンドボールを拾うことできない
→試合に向けて集中力を高め、ボールへの反応を一歩早くする
・相手選手への怒りで不要なファールをもらってしまう
→相手への不満や闘志をある程度自分の中で抑えて、良識あるプレーをする
どれもメンタルを整えるだけで解決してしまう内容ばかりです。
注目するべきなのはプレーの内容だけではない
以前一緒に戦っていた前監督とコーチがこんな話をしていました。
コーチ「どうして〇〇(選手)をそこまで信頼するのか。」
前監督「〇〇は試合になっても決して動じない。強い心を持っているからだ」
と。
どの選手をスタメンで起用するか考える監督も、その選手の技術がどうこうではなく、強いメンタルを信頼することもあるのです。
メンタルを強くするだけで試合に勝つことができるのか、と言われれば違うのかもしれません。
しかし良いプレーをして試合に勝つ選手らは、いずれも強いメンタリティを持っていると言えるのではないでしょうか。
わたしはホペイロという1人のチームスタッフであるだけ。
なのでプレーに対して口出しできるようなことはありません。
ただ何かの一言や気遣いによって、選手が高ぶった緊張や怒りを抑えることができるかもしれません。これは女性だからこそできることかもしれません。
少しでも可能性がある限り、努力しない意味はないと思っています。
空いた時間に心理学でも勉強してみようかなあ。
Muchas gracias por leer♡
スペインサッカーの育成年代における素敵なルール
こんにちは、シエスタ明けのMayuです。
今日は朝からInfantilチームの試合に帯同していたので、お昼過ぎに家に帰ってから眠気に勝てずシエスタを満喫しました。
試合は11対3で見事大勝利!
選手のみんなはなんだか調子がよかったのか、少し遠くから蹴ったループシュートが入ることが多かった試合。
もちろん相手の守備も崩せていました。
試合後に第二監督と話していて、色々とInfantilカテゴリー(U-13世代)のことを教えてもらいました。
今年からInfantilカテゴリーにあがった子どもたちは、7人制サッカーから11人制サッカーに。
初めての11人制、グラウンド全体を使う広いコート。
まだまだ身体の成長が追いつかず、ユニフォームが余ってしまいワンピースのようになっている子もいるんです。
その子たちの目標は、リーグで上の順位を狙うことではなく、まずは11人制サッカーを学ぶこと。
結果が出ても出なくても構わないんです。
今はとにかく将来に向けて学ぶことが大事。
Infantilカテゴリーの2年目で初めて結果や順位を気にすればいいんだよと。
そんなことを聞いて結果や順位を気にしていたわたしが少し恥ずかしくなりました。
いまはまだ芽が出てない子でも、いつ才能が開花するかわかりません。
今やイタリアの名門インテルで最長在籍年数を誇り、ミラノダービーでも活躍するような長友選手でも、大学時代は試合に出られず、スタンドで太鼓を叩いていたくらいです。
そのときの彼からすると、まさか将来インテルで試合をしているなんて思わなかったでしょうね。
そんなことを考えると、諦めなければ可能性なんていくらでもあるなと思わせてくれます。
これは子どもたちだけでなく、どの人にも当てはまることではないでしょうか。
話は戻りますが、スペインの育成年代について。
選手の交代に関して素敵なルールが2つありました。
その前にスペインの育成年代について少し紹介します。
スペインの育成年代カテゴリーって?
スペインの育成年代はカテゴリーごとにそれぞれ名前があります。
Futból 11 (11人制サッカー)
Juvenil(フベニール) 16−18歳
Cadete(カデテ) 14−15歳
Infantil(インファンティル) 12−13歳
Futból 7 (7人制サッカー)
Alevin(アレビン) 10−11歳
Benjamin(ベンハミン) 8−9歳
Prebenjamin(プレベンハミン) 6−7歳
Promesa(プロメサ) 5歳以下
基本的に各世代、2学年ずつ入っています。
カテゴリーごとにA、B、Cといったように複数チームがあり、学年ごとやレベルごとに分かれてチームが編成されています。
次に興味深かったルールについて2つ紹介します。
なおいずれもCadeteカテゴリーまでの適用なので、Juvenilカテゴリーでは適用されません。
選手の交代は自由!何度でもOK!
選手の交代は何度してもいいし、一度交代して試合を離れた選手でも再び交代してプレーすることが可能です。
これは日本も同じかもしれません。
今日の試合でも終盤に、監督からベンチにいる選手(すでに後半途中までプレー済みの選手)に声がかかり、「〇〇、アップしろー」と言われた瞬間、他の選手がみんな「いいなー、ずるいぞー、運持ってんなー」なんて言っていました。
みんな1分でも多くプレーしたいんだなーと思うと、なんだかほっこりしました。
ベンチ入りの選手も全員出場させなければならない!
そしてもうひとつ、素敵だなと思ったルールが、召集されてベンチ入りをした選手は必ず全員試合に出場しなければならないということ。
1分でも1秒でもいいんです。
ベンチにいる選手を全員プレーさせることが監督の責務となっています。
先週の試合では手を少し負傷してしまっていたキーパーの子も、ベンチ入りしていたため試合に出なければならず、最後の2分ほどフィールドプレーヤーとして出場しました。
まとめ:サッカー大国スペインの育成にみられる考え
これらのルール、いずれも選手にプレーする環境を与えて、経験をさせるため。
いくら頭で考えて、練習に取り組んだところで、試合に出場しなければ実践として活かされません。
また実際に試合に出てプレーをすることで、選手たちのモチベーションも上がります。
「どうせ試合には出られないけど、練習はちゃんとしなきゃ。。」なんて思っていたら伸びるものも伸びません。
「試合に出たときに活躍してやる!」と思わせることが大事です。
どの子も試合に出て、勝ったときの喜びや負けたときの悔しさを一緒に味わうことはかけがえのないものとなります。
日本の育成年代も同様のルールなのでしょうか。。?
わたしは大学時代に就学前の子どもたちのコーチとして少しついていた程度の経験なので、正直知りません。。
ただこのスペインでのルール、とっても素敵だと思います。
サッカー大国スペインで、みんながサッカーを好きになる要因になっているのかもしれませんね。
そんな選手たち、最近「アリガトウ」という日本語をいつのまに覚えたらしく、わたしによく手を合わせて「アリガトウ!アリガトウ!」と言ってきます。可愛い。笑
最初に覚えた日本語が「ありがとう」という大事な言葉に嬉しく思いました。
いつの間によくそれを選んでくれたな、みんな!っていう感じです。
感謝を表す「ありがとう」はわたしにとって大事な言葉なので、他の言語に触れるときにいつも一番最初に覚えるようにしています。
こちらこそ、ありがとうみんな!
また今週からサッカー楽しんでいこう!
Muchas gracias por leer♡
最近のリーグ戦2試合を振り返ってみました。
こんにちは、考え事がつきないMayuです。
10月後半に入りましたが、バルセロナのお昼どきはまだまだ夏日です。
25度近くまで気温が上がるので半袖やキャミソールの方もいます。
チームの練習も基本的に16時からなので、選手たちはまだまだ暑く感じるようです。
先日の試合も16時開始だったのですが、試合中も水を求めてベンチに駆け寄る人もたくさんいました。
ゴール横に置いてあるボトルも45分持たないという状態でした。
日本は雨が続いたりして寒くなり、すっかり秋が深まっているのではないでしょうか。
スペインの夏はまだまだ終わりきれてないみたいです。
リーガ第7節、Gimnastic Tarragona戦
さて先週の木曜日、10月12日はスペインの祝日だったためリーガ第7節の試合がおこなわれました。
対戦相手はGimnastic Tarragona Juvenil A。
バルセロナの南にあるタラゴナという都市を拠点としていて、トップチームには日本の鈴木大輔選手も所属するチームです。
アウェーで戦いを挑むこの日、朝早くからバスを貸し切ってみんなで向かいました。
大きなバスだったので選手の保護者も一緒に同乗していきました。
たまたま隣に座ったのが、ある選手のお母さん。
なんと愛称がマイさんとのこと!
日本人の名前みたいでした。
話していると、選手である息子さんは今mossos d'esquadra(カタルーニャ州警察)の警察官を目指しているのだとか。
背も高くて試合中いつも頼りになる選手だったので、きっとなれるだろうなあとすぐに想像がつきました。
でもお母さんの目線だと、やっぱり危険なお仕事だから心配みたいです。さりげなく他のお仕事も勧めていると笑いながら言っていました。
そのほかにも色んなことを話してくれて、普段は知ることのできない選手のことや、選手の家族のことについて少し知ることができたように思います。
バルセロナを出発して1時間ちょっと経ち、会場に到着。
高速を降りてからすぐのところだったので、タラゴナの市街地は通らず。初めての街でしたが、どんな雰囲気かはあまりわかりませんでした。
ここはクラブハウスのようでした。
建物の真ん中部分にヒムナスティックのエンブレムがあります。
この隣にはトップチームが使うメインスタジアムがありました。
ロッカールームに着いてから第一監督、第二監督から戦略などについての話があり、およそ試合開始30分前にウォーミングアップを開始します。
ウォーミングアップ中、わたしはキーパー陣についていることが多いのですが、気合の入ったキーパーの姿を見るといつも頼もしく思います。
選手がウォーミングアップを終えてロッカールームに戻り、ユニフォームに着替えて出ていく瞬間は、なんとも言えない雰囲気でドキドキする瞬間です。
ハイタッチをするときの力強さなど、「きっと大丈夫だ」と思わせてくれます。
少し遠目でわかりにくいですが、試合開始前の写真です。
この日の試合、おそらく難しい試合になりそうだとは思っていましたが、選手はとても踏ん張ってくれました。
序盤に自陣のゴールバーに当たることもあって、ドキッとしていました。
前半は拮抗しながらも0–0で終了。
ハーフタイムで気合を入れ直して、後半に臨みました。
後半も0–0の状態が続いている中、ふとセンターバックの選手の笑顔が見えました。この瞬間、なんとなく勝てるような予感がしました。
0–0の状態が続くというのはDFにとってはとても辛いもの。もし先に失点をしてしまうと流れが変わってしまいます。
守備陣の踏ん張りが必要なこの時間に、選手から笑顔が見られるというのはどこか余裕があるということ。いっぱいいっぱいの状態ではない。
これをみて、なんとなく安心できた自分がいました。
スコアレスの状態は結局後半42分あたりまで続きました。
ここでセットプレーからこぼれたボールを、途中交代で入った選手が見事に綺麗なミドルシュートを決めて1点を記録!
この瞬間、立ち上がり抱き合い、みんなで喜び合いました。
このままアディショナルタイムに入り、試合は終了。
格上のチーム相手にゲーム終盤に1点を取って、見事勝ちきりました。
アウェーで貴重な勝ち点3をゲット。
このときの興奮は本当に忘れられないものになりました。
試合後もロッカールームでみんなで騒いでいました。
みんなの笑顔が見られるのって、こんなにも幸せなことなんだと実感。
帰りのバスの車内も選手たちは音楽をガンガンかけ、歌を歌いながら帰路につきました。
リーガ第8節、RCD Mallorca戦
木曜日の劇的な勝利から休む間もなく、次の日から練習を開始して日曜日のRCD Mallorca(マヨルカ)戦に臨みました。
ちょうどその前日の土曜日に別のInfantil世代のチームに帯同していたとき、選手たちが「Juvenil(ユース)の試合はいつあるの!」と監督に聞いていて、「子どもたちにとっても大事な試合なんだな」と感じました。
より一層チームのマネジメントを頑張っていこうと思えました。
この第8節はマヨルカをホームに迎えての対戦。
RCDマヨルカはバルセロナから海を渡った先にあるバレアレス諸島の一つ、マヨルカ島を拠点としています。
かつてトップチームに大久保嘉人選手(現FC東京)や家長昭博選手(現川崎F)が所属していたチームです。
試合前には分析担当スタッフが編集したビデオを見て、戦略などの確認をしました。そのあとはいつも通りにウォーミングアップをこなし、試合が開始。
RCDマヨルカにはトップにえげつなく体格のいい黒人選手がいました。
目の前で見ると結構の迫力のあるガタイ。
その選手に対して、体格は小さいながらも負けん気の強い選手が対峙しているのを見て、グッとくるものがありました。
選手は格上相手によく戦ってくれていましたが、前半のうちに1点を先制されてしまい0−1でハーフタイムへ。
暑さもあって少し辛そうな選手たちに監督が檄をとばします。
そんな姿を見ていると、わたしの作ったボトルで少しでも元気になってくれ、、と願うばかりです。
そして後半開始。
ホームでの試合中は、ボールが柵を飛び越えてしまったりすると取りに行かなければならないので、正直あまり集中して観ることができません。
この日も動いては、手を握りしめて祈り、といった繰り返しでした。
後半も追加得点を決められてしまい、0−2で終了。
ホームだとなかなかいい調子が出ないわたしたち。。
アウェーに乗り込んだときのハングリー精神がちょうどいいのかもしれません。
まだまだ毎週試合は続きます。
そして次の試合はイビサ島での一戦!(わたしは恐らく行きませんが。。)
少しでも選手やコーチの力になれるようサポートしていきたいと思います!
これからも応援よろしくお願いします。
Muchas gracias por leer♡
3週間の休暇を終えて、チームに戻って感じたこと
こんにちは、バルセロナでまた一段とやる気に満ちているMayuです。
1週間ほど前ですが、日本での休暇を終えてチームに復帰した際の話です。
シーズンが始まり、開幕戦を終えてすぐに日本へ戻りました。
それから3週間チームを不在にしていました。
その間3試合チームに帯同できなくて、結果を日本から見守ることしかできず。
わたしの仕事については他のスタッフにまかなってもらいました。
不運なことに不在中の3試合は全て敗戦。。。
大丈夫なのか?何が起こっているのか?と気が気じゃなく、日本滞在を楽しみながらもバルセロナへ戻る日が早く来ないかと考えている状態でした。
その一方で3週間も席をあけて、「チームは機能しているからもう来なくてもいいぞ」なんて言われたらどうしよう。。。という不安もありました。
仕事がなくなっていたらと考えると、早く戻りたい気持ちの一心でした。
バルセロナへ戻った日。
次の日の練習時間を確認するため監督に連絡すると、
「帰ってきてよかった!みんな寂しがってたぞ!」と。
思わぬ一言に救われたきぶんでした。
練習への復帰日。
少し早くグラウンドに向かうと、すでに選手がひとり。
普段はそんなに話さないような口数の少なかった選手ですが、わたしを見るなり驚いて「Mayu!」と言ってくれました。
「みんな毎日、Mayuはどこにいるんだ?って聞いてたぞ!」と。
(日本へ帰ることをコーチ陣にしか言ってなかったため、選手は知りませんでした。)
そのあとも彼と話していて、
一度日本の東京と福島へサッカーの試合で行って、日本を好きになったこと
普段何をしているのか、試合がどうだったかなど
たくさんのことを話してくれました。
そのあとも他の選手やコーチがやってきて、「Mayu!待ってたぞ!」と本当にリアクション良く喜んでくれました。。
彼らは手をめいっぱい広げて迎えてくれました。
帰ってきてよかったと心から思えました。
わたしは女だし、外国人だし、思春期の彼らにとってどう思うんだろうと考えることもありました。
ただ上手く喋れなくても、普段の取り組みで届くものはあるんだと感じました。
そしてチームのみんなだけでなく、会長や役員の方々まで。
バルセロナ市郊外にあるこのチーム、本当にみんな家族みたいなんです。
会長や役員からも「Mayuは娘だと思ってる!」「俺をスペインのパパだと思ってくれ!」なんて言ってくれます。本当に温かい。
だからこそわたしも何かしら貢献したいと思わせてくれます。
チームは3週間経って、選手の入れ替わりが少しあったり、用具が変わっていたりと色々と変化があっていました。
不運も続き、敗戦が続いてしまっているようですが、これから上を向いていけるよう変わっていければと思います。
わたしは選手に対する指導も出来ませんし、何かを教えることも出来ません。
ただプレーするための良い環境を提供して、選手のモチベーションをあげることは出来るはずだと思っています。
チームを客観的にみて様子がおかしい、いつもと違う選手に気づいて声をかけることが出来るかもしれません。
コーチや他の選手には言えないような何かがあれば、話を聞いてあげることも出来るかもしれません。
チームのバランスを上手くとる、
それは女性だからこそ、の可能性もあります。
そして幸運の女神、勝利の女神になることができれば、これほど嬉しいことはありません。(わたしは運がいいので十分ありえます!)
まだまだシーズンは始まったばかり。
これからもチームの勝利のために頑張ります!
Muchas gracias por leer♡
スペインリーガ2017-18シーズン開幕!FCバルセロナユースとの対戦
こんにちは、念願の納豆を食べて幸せなMayuです。
8月末から9月にかけてシーズン開始や一時帰国への準備等でバタバタしており、ブログの更新が減ってしまっていました。
9月3日より、Juvenil(ユース)チームのシーズンが開始しました。
DIVISIO HONOR JUVENILというスペインのユースカテゴリーでは最も高いレベルのリーグになります。
初戦の相手は、なんとFCバルセロナのユースAチームです。
FCバルセロナユースのグラウンドや設備
戦いの場は相手のホームグラウンド、Ciutat Esportiva Joan Gamperという場所です。
メッシなどが在籍するFCバルセロナの練習グラウンドにもなります。
ロッカールームなどの設備もきちんとしていて、とっても広いんです。
手洗い場もちゃんと温度調節ができます。
つくづく財力の違いを感じました。笑
外の敷地内にはグラウンドが5つほどありました。
全て天然芝です!(めっちゃ綺麗)
アップのときにピッチに入りましたが、天然芝がふわふわしていて違いを見せつけられました。
ここはちょうど半年前、わたしが色んなチームにアクションをかけていたときに訪れた場所でもあります。
FCバルセロナ相手にとんでもない、不可能だなんてことはわかっていましたが、とりあえず一度行ってみないと!という気持ちで訪れました。
普段練習をおこなっているような時間帯に伺ったのですが、FCバルセロナは基本的に練習非公開のため、中に入ることはできませんでした。
敷地内の中にすら入ることができなかった私が、今こうして対戦相手としてピッチに踏み入れるということに感動を覚えました。人生は何があるかわかりません。
試合開始!前半の流れ
無事にアップを終え、最後にみんなでロッカールームで気合を入れて、
いざ試合へ。
相手はきっと未来のスターの卵がたくさんいるんだろうなと。
試合を見守っている間はもう本当にドキドキが止まりませんでした。
すると前半の途中でセットプレーを獲得。
フリーキックに合わせてボールをゴールに押し込み、見事先制!!
もうあっけに取られて、そのあと立ち上がって喜びまくりました。
軽く踊りました。
しかしそのあと前半のうちに、相手チームのミドルシュートが突き刺さり、1対1の同点に戻されてしまいました。
ハーフタイム、ホペイロにとって大事な時間
ロッカールームの鍵を管理していたわたしは、前半45分が終わる前にロッカールームに戻りました。
もう1分でも見逃すのが怖い、といった状態でしたが、この仕事は基本的にそんなに試合を見れないので仕方ありません。
アウェーの試合となると冷蔵庫を使えるわけでもないので、支給されたペットボトルの水(常温)しかありません。氷なんてもちろんありません。
そのため自分で持参しておいた氷を使って、コツコツとボトルに冷たい水を作ります。もちろんそんなに多くは作れませんが。
まだリーグ開始早々なため、今は効率的な方法を模索中です。
慣れてきてなんとなく要領がわかってきたところで、自分にできるベストなマネジメントが出来ればいいなと思います!
ハーフタイムの間は選手がロッカールームに続々と戻ってきて、少し時間を置いてから監督の話に入ります。
その間やりたいことは山ほどありますが、選手の邪魔にはなってはいけないし、まして監督の邪魔になってもいけません。
監督の話を聞いている間はみんな静かになって話に集中するため、何か作業をするのも気が引けてしまいます。(それよりも話に集中してほしいから、わたしも手を止めるという感じですが。)
しかし話が終わるとすぐにグラウンドに向かうので、準備しておかなければならないんです!この一瞬の時間が本当に大事になってきます。
上手く時間や用具を使ってスムーズにしなければな、というのが今の課題です。
試合を重ねるにつれて、経験を積んでいこうと思います。
決着をつける後半開始!
そしていよいよ、後半開始。
後半が始まってからも緊迫した状態が続きましたが、途中相手チームに1点許してしまい2対1で逆転されてしまいました。
まだ諦めるには早すぎるので、ひたすら選手やコーチ陣を信じて応援。
手を組んで祈るように見守っていました。
すると後半35分頃だったでしょうか、うちのチームの選手がカウンターで飛び出しキーパーと1対1。見事点を決めてくれて、2対2の同点になりました!
もう同点になった瞬間、涙々。
選手たちよくやってくれた、、ともう感動が止まりませんでした。
そのあとは上手く時間を使って試合を運びました。
キーパーも好セーブでたくさんチームを救ってくれました。
そして2対2のまま試合終了。
昨シーズン、圧倒的な強さでリーグ優勝をしたFCバルセロナユースAチームを相手に、アウェイの地で貴重な勝ち点1を手に入れました。
試合が終わった途端に、控えの選手やベンチに入れなかった選手たちと一緒にピッチに入り、喜びを分かち合いました。
キーパーとキーパーコーチが共に抱き合っているところを見て、胸が熱くなりました。
こんな壮絶で印象的な試合を初戦に見られるなんて、わたしは本当に幸せ者だと感じました。
この勢いのまま、次戦も勝利へと突き進んでほしいと思います!!
というところで悲しくも、わたしは日本一時帰国へ。
このままずっとチームについてサポートをしたいと思いましたが、、
ここはグッとこらえて日本へ。
日本からでも変わらず気持ちを一つにして、応援を続けたいと思います。
¡Vamos a seguir!
Muchas gracias por leer♡